このページの最終更新:2009/1/3


HONDA RACOON MM50(AD02) 思い出のバイク (page-6)


▲駐輪場のラクーン1号。 (2008/10/1撮影)

11.ブレーキ&テールライトのLED化  (2008/11/2〜11実施)

特に不都合なく、しかし普段乗りするにはちょっと非力で使い勝手が悪いため、ほぼ「動態保存」状態となっているうちのラクーンですが、2008年9月から勤務先が近くに変わり、直接バイク通勤できる距離になったことから、週イチ程度で通勤に使うようになりました。で、実際に使ってみて不都合と感じるのが、6V 電装による灯火類の貧弱さです。

まあ、ヘッドライトについては、あまり暗い所を走るわけではないし、エンジンが回っていればそれなりに明るく輝くのでいいのですが、気になるのがウィンカーです。交差点で右左折待ちの時、ブレーキを握って点灯させたままウィンカーを点滅させる必要がありますが、この時のウィンカーの反応がすこぶる悪いのです。バッテリーを 4Ah のシールバッテリーにしているとは言え、17W のブレーキ灯と 8Wx2 のウィンカー灯を同時点灯させるには、計算で 5.5A もの電流が必要です。4Ah の小さなバッテリーには荷が重いんですね。

電装を 12V 化することで、この種の問題は解決し易いことは判っているのですが、電装の大幅な改造はできれば避けたいところです。となると灯火を LED 化して消費電流を減らすのが次善の策。しかしウィンカー灯の LED 化は、リレーの対応品への変更と、パネルの LED 表示灯の配線変更が必要です。そこで、とりあえず一番手軽にできる、テール&ブレーキ灯の LED 化を実施する事にしました。

テールの LED 化で最も簡単なのは、ダブル球のソケットにそのまま差し替えが利く LED 球を買ってくる事です。とは言え 6V 用の LED 球など近くのバイク用品店に在庫は無く、ネット通販でもあまり見ません。また、電球サイズの限られたスペースに LED を立体配線する構造は、放熱や振動対策、振動破壊時の影響等を考えると、あまり適切ではありませんし、ラクーンの場合はテール球が番号灯も兼ねていますので、赤色 LED だけの球では使用できません。

と言う訳で、平たい基板に LED を並べる方式を採用しました。で、電気回路には多少の自信もあるので今回は自作しようかな、とも思ったのですが、最近の LED 製品のことは詳しくないし、同じ LED 素子をブレーキとテールで共用する回路も考える必要がありますし、部品を集めるのも結構な手間です。丁度その時、某ネットオークションに 6V 車用のブレーキ&テールユニット(他車用)が、そこそこの値段で出品されていましたので、それを使うことにしました。

以下、写真+簡単な説明で紹介します。


到着したLEDテールユニットです。


回路側は樹脂モールドされています。 


レンズ内の配置はこんな感じ。


レンズのネジ止め部の高さで止めます。 


ユニットの両側に取付用の穴を仮に開け、仮設状態で動作を確認しました。テール点灯時。


ブレーキ点灯時。ちょっとびっくりするほどの明るさです。 


問題発生。左舷側のレンズ固定ベースが欠落していて、ユニットを固定できません。


そこで部品取りの2号からテールのベースを移植することにしましたが…。 


1号の後部ハーネスを点検してみたら泥だらけ。これでは接触不良が心配です。


結局、テール部をまるごと移植することにし、思わぬ大工事に…。ついでに各部も清掃です。 


せっかく外したので、ウィンカー配線のアーシングも行いました。3つ又分岐を自作。


ウィンカーのアースは、とりあえず固定ボルトのナットに線をハンダ付けして取り出しました。 


基板両側の穴を広げ、レンズベースにある段を利用してユニットを固定することにしました。


穴は現物あわせで少しずつ削り、綺麗にはめこみ固定ができるようにしました。 


ユニット付属のゴムブッシュを、固定ワッシャの代わりに、レンズのネジに通して締め付けます。


作業完了。番号灯の白色LEDの輝度も十分です。でもテールはアイドリングで暗いのが難点。

さて、このような感じで装着は無事に終わりました。予想外の工事となって5時間もかかってしまいましたが (--;)。ブレーキを点灯させたままでもウィンカーがちゃんと動作するようになったので、当初の目的であるウィンカーの動作の鈍さについては解決した事になります。

ただし、他に問題点がありました。アイドリング時にテールが暗いのは、ユニット上の調整用の半固定抵抗器をいじっても直らず、まあ発電量が少ないから仕方ないかと思ったのですが、エンジン回転数を上げてテールが十分に明るい状態でも、ウィンカーを点滅させると、ウィンカー灯が点いてる間、テールが消えてしまう現象が発生したのです。消えるのは赤色 LED だけで、番号灯用の3個の白色LEDはちゃんと点いています。


▲動画 AVI形式/1.8MB/8秒/音声なし
最初〜3秒目はアイドル、3〜7秒目は 3000rpm程度で吹かした。

ウィンカーはバッテリーからの DC 駆動、テールは発電機からの AC 駆動ですから、ウィンカーの点灯でテールが消えるなんて変な話です。4Ah 鉛シールバッテリーは充電したばかりで、端子電圧は測定していましたが、アイドル時のウィンカー点灯時で 6.1V→5.9V ですから、さほど極端に落ちてるわけではありません。しかも、発電量不足ならともかく、エンジン吹かしている時でも消えるので…。


▲測定用の後部ハーネス割り込み線。延長カプラー線を作り、途中にギボシ端子を入れた。

とにかく原因追求のため、後部ハーネスの途中に入れる割り込み線を作って、そこで電圧等を測定してみることにしました。測定した結果は下表の通りです。あと一応、AC からのテール配線に、ブレーキ等の DC ラインから DC が重なって変な状態になってないかも見てみたのですが、AC ラインに DC は重畳されてはいませんでした。

エンジン回転

テール灯のAC電圧

ウィンカー点灯時 

アイドリング 

5.0V 

4.6V

アイドリング+前照灯ON

4.4V

4.2V

3,000rpm

6.6V

5.4V

3,000rpm+前照灯ON

6.6V

5.2V

5,000rpm

7.0V

5.4V

5,000rpm+前照灯ON

7.0V

5.4V

と言う訳で、滅灯の直接の原因はテール点灯電圧の低下でした。この LED ユニットを作られた方は、設計電圧を 6.3〜7.4V に置いていると聞いていますが、おそらく 5.5V あたりが点灯の下限電圧なんでしょう。番号灯の白色 LED が消えないのは、そちらは回路が別でもっと下限電圧が低いんでしょうね。

発電機の出力がそもそも足りないのでは、と言う事も考えられるのですが、エンジンを回せばバッテリーの端子電圧は 7〜8V まで上がっていますし、前照灯も十分明るく点灯しますので、それも考えづらいところです。ただ、ウィンカー灯は1個 8W ですから、動作させれば 2.7A もの電気を食う計算です。もともと 6V 電装の弱点は、電圧が低い分だけ電流を多く流してパワーを確保するため、ちょっとした電気抵抗値の増加ですぐにロスが発生して、期待通りの動作をしなくなる、と言う点にあります。ハーネスのどこかで接触不良や断線気味の箇所があるとか、バッテリーからウィンカーまでの配線途中の電圧降下が大きいとか、とにかく回路図では読み取れないハーネス周辺の問題がありそうな感じですね。

これは、もうちょっと調べてみないと何とも言えません。調査を続けたいと思います。

で、対策としては、古い現ハーネスが信用ならんので全部新調、…するくらいなら同時に 12V 化するべきでしようし、レギュレータを使って 6V 安定化、…は発電機出力が落ちる原因がそのままなので解決になりません。するとウィンカー系を LED 化して使用火電流を落とすのが一番簡単か、でも結構な手間だしなあ…と思ったのですが、そもそもユニットの下限電圧ギリギリなのが問題なら、電装系の電圧全体を底上げする手、つまりラジコン用の 7.2V 電池パックに交換するという手も効きそうです。ラクーンの電装系はバッテリーと整流器だけで動作電圧が決まる簡易型ですから、7.2V で 2,000mAh くらいの容量の NiMH 電池パックあたりに交換する方法です。無論、発電機からのピーク電圧が上がって、前照灯が切れちゃわないかと言う不安と引き換えになりますが…。

ちなみに、消費電流も測定してみました。消費電力は電球時のおよそ 1/10 でした。これで今までより明るいのですから言うことなしです。

 

消費電流

消費電力

(電球時) 

テール点灯

90mA

0.54W (-89.2%)

5W 

ブレーキ点灯

280mA

1.68W (-90.1%)

17W

【2008/11/15 - 追試結果】  (2008/11/17更新)

ウィンカー動作時にテールの AC 電圧が落ちる原因が、ハーネスにあるのか発電機にあるのかを特定するため、エンジンからの配線の途中に割り込みケーブルを入れ、発電機からの出力線(白と黄色)の AC 電圧を測定 してみました。 割り込みケーブルは後部ハーネスの試験に使ったものが、コネクタ形状が全く同じで配線が1本足りないだけでしたので、線を追加しただけで流用しました。

発電機からの出力は、発電コイルの端が白で、整流器(シリコンレクチファイヤー)経由でバッテリーの充電に、途中タップが黄色で、ヘッドやテール、メーター照明などの灯火類へ、それぞれ供給されています。LEDテール灯を駆動するのは黄色の出力です。

エンジン回転

OFF (黄色)

POS(黄色) 

HI(黄色)

OFF(白)

POS(白)

HI(白) 

アイドリング

5.1V

5.5V

5.0V

9.0V

8.0V

8.0V

アイドリング+ウィンカ点灯

4.8V

4.8V

4.5V

7.0V

7.0V

7.0V

3,000rpm

8.0V

7.0V

7.0V

12.0V

12.0V

12.0V

3,000rpm+ウィンカ点灯

5.5V

5.5V

5.5V

9.5V

9.0V

9.0V

5,000rpm

8.5V

8.0V

8.0V

12.0V

12.0V

12.0V

5,000rpm+ウィンカ点灯

6.0V

5.5V

5.5V

9.5V

9.0V

9.0V

ウィンカーを点灯させると、白/黄色とも明らかに発電機出力が下がっています。原因はハーネスじゃなくて発電機ですね。…しかし、発電機の出力電圧は、電気を食うヘッドライトを点灯させた時に、それほど低下している訳ではなく、発電能力が不足している訳ではありません。これは何故?。

racoon92.gifで、実はこの測定をしている時に気づいたんですが、例えばヘッドライトを点灯させる時、スイッチを入れた直後に電圧がガクっと一度落ち、それから0.5〜1秒の間で電圧がゆっくり戻るんです。この電圧変化が、ウィンカー点灯時とそっくりなんです。で、ヘッドライト点灯時の電圧ドロップは、電球の突入電流で説明できます。例えば 6V 25W のヘッドライト球は単純計算で 1.4 オーム程度の抵抗値であるはずなのに、実際にテスターで測ると 0.5 オーム程度しか示しません (72Wの計算)。これは、電球の発光のフィラメントは、温度が低いと抵抗値も低く、通電して発熱で温まると抵抗値が高くなる特性があって、点灯して熱くなってる状態で定格の電力を消費するよう作られているからです。つまり、点灯直後はフィラメントが冷えているのでかなりの大電流が流れ(突入電流)、発電機がそれに必要な電流を出せないので一時的に電圧が落ちてしまうんですね。

ウィンカーは小さいながらも 8W の電球ですから、点滅を繰り返すごとにこの突入電流が発生しているはずです。冷えた電球の抵抗値をテスターで測定してみたら、やはり 0.5 オーム程度しかありませんでした。計算では突入電流は前後2個で 24A にもなります。勿論ウィンカーは DC 駆動なのでこの電流はバッテリーから取られるはずなのですが、バッテリーに接続される配線の細さと、自動車用じゃないため大電流が流れにくいシールバッテリーのために供給力が不足し、そのために発電機の白色出力からバッテリーに至る充電系からも電力が吸われて、白色線の電圧が落ち、それに引きずられて中点タップから取られる黄色線の電圧も落ち、ユニットの動作下限電圧を割り込んでテールが滅灯する、で、ウィンカーが点灯しているうちに戻りきらずにリレーの時間が来て滅灯するので、暗いままで終わってしまう、と…。これで、ウィンカー点灯時にテールが消えてしまう原因が説明できました。多分これで正解でしょうね。

さて、原因がこうだとすると、対策としてはやはり前述の通り、(1) ウィンカー系も LED 化する、(2) 7.2V 化で電圧を底上げする、もしくは (3) 4V 程度でもちゃんと点灯するユニットを自作して付け直す、のいずれかでしょうね。ただ、5,000rpm 時の黄線の電圧が 8.0V 近くまで上がっている現状で、バッテリーを 7.2V 化すると、ヘッドライトに 10V 近い電圧がかかる恐れがありますから、(2) はマズそうです。かと言って、今更作り直すのも、ウィンカーさえ点灯させなきゃ問題ないユニットな訳ですし…。

まあ、あまり予算もない事ですし、近い将来に (1) で対策することにして、とりあえずはこのまま乗っておきます。 

【2008/12/6メモ】 (2009/1/3更新)

racoon93.jpgracoon94.jpg racoon95.jpg racoon96.jpg
ウィンカーバルブを LED 化 し、リレーを IC リレーに変更しました。たった5個でも高輝度LEDはすごいですね。昼間でも十分に視認できます。LEDウィンカーの消費電流は1個あたりわずか 80mA (0.48W) で、ノーマル 8W 球の実に 17 分の1です。インジケーターの 1.7W 球の方が電気食っていると言う…。

また、この作業に合わせて、ライトハウス内のポジションライトも白色LEDの製品に交換しました。高輝度LED1個だけの製品ですが、昼間でもちゃんと光っていることが判ります。最近の LED ってすごいですね。

右端の写真はウィンカーの LED 化にともない、インジケーターの配線改造を行った部分です。どんな改造をしたかについては、こちらのサイト が参考になると思います。

【2008/12/15〜29メモ】 (2009/1/3更新)

LED化したテールライトが時々点灯しない現象に気づきました。テール灯だけ消え、ブレーキ灯と番号灯はちゃんと機能しているので、ユニットの基板上のテール系の回路のどこかが、ハンダ割れとか端子が浮いてるとかで接触不良状態になってるようです。まあ、ライトケースに合うようにヤスリでガシガシ加工しましたから、そん時に壊れちゃったんでしょうね、きっと。

しかし、振動対策なのか基板には樹脂を流して固めてありますから、故障箇所を特定するのも修理するのも無理です。また、ウィンカーをLED化したことで、そもそもの問題点だったウィンカーの動作の悪さも解決してしまいましたし、LED 化によってバッテリーの電気の使いみちが減ってますから、これまで以上に過充電気味になる心配もあります。そこで、元のダブル球に戻すことにしました。故障した LED ユニットは、そのうち時間を見て樹脂を剥いで、修理もしくは改造をしてみようかと思います。

【2009/1/3メモ】 (2009/1/3更新)

故障したユニットの樹脂を剥いでみました (剥ぐ過程で破壊してしまいましたので、修理が必要です - -;)。で、24個の高輝度 LED は全て2個ずつ直列になっていました。確かこの手の LED 素子は、点灯するには1個あたり 3V 程度の電圧が必要なはずですから、2個直列なら 6V が必要ですね。ブレーキでは明るく輝いていましたから 6V あれば十分光るようですが、テールの電圧はアイドリング時には 5V 割り込むような状況な訳で(しかも輝度調製でレギュレータ通ってるし)、これじゃ点灯しなくても無理ありませんね。

と言うことで、こいつを修理する際は、同一 LED 素子をブレーキ灯とテール灯で共用する方式を少し見直し、テール動作時は素子を直列にせず1個で点灯するような回路を考えたいと思います。レギュレータによる輝度調整も回路が大変なので、テールは点灯個数を減らして暗くするのが楽そうです。

今後も随時更新していきます。

おことわり
当ページは CSS 対応型式に逐次更新を行っている最中です。ページの体裁が一部、 古いままの記事が残っている箇所がございますので、ご了承願います。

←前のページへ  |  ▲▲トップページへ戻る  |  ▲一覧へ戻る  | 次のページへ→

お問い合わせは、下記アドレスまでメールでどうぞ。Editted by 今石良寛。
★注意★ このページに掲載されている内容の著作権は、ページ作者に帰属します。 許可なく転載または引用することを禁じます。また、このページはリンクフリー です。リンクを張る際の事前連絡と承諾は不必要です。ただし、トップページ以外の ページにリンクを張られた場合、ページの構成変更等でリンク切れとなる場合が ありますのでご注意下さい。