Last Updated : 2002/6/28


BBQ グリルタイプ Dish の実験

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AO-40 で QSO をしていると、北米の局から「バーベキュー (BBQ) グリルディッシュ」とアンテナを紹介されることがあると思います。BBQ の焼き網にそっくりなスリット構造の Dish アンテナ、アメリカでは MMDS サービス用として広く普及しているようなのです。

今回、JN1BPM 鈴木さんの音頭で、アメリカから HG-2424G と言う BBQ グリルタイプの Dish アンテナの共同購入を行い、先日、手元に届きましたので、簡単にレポートしたいと思います。

※代行輸入をしていただいたのは「GMGエンタープライズ」と言う会社です。連絡先はこちらとなっています。2001/12/14現在、追加の募集を行っているようです。

1. 到着

到着した HG-2424G の梱包内容を見てビックリ、分解すると非常にコンパクトになるのです。


Fig.1 到着時の HG-2424G の内容

これを見て、まず思いついたのが「このまんまスーツケースに入るんじゃないか?」と言うことでした。海外移動運用で AO-40 用のアンテナをどうやって持参しようか、悩んでいたからです。さっそく、自分のスーツケースに突っ込んでみました。


Fig.2 スーツケースに…残念ながら入らない

…ううむ、ちょっとはみ出てしまいますね、残念。ただし、足りない 65mm 程度、横に長いスーツケースがあれば入るはずです。

移動運用で使うつもりでしたから、次に、とりあえず室内で組みたててみました。アンテナを支持するのはビデオカメラ用三脚です。


Fig.3 ビデオカメラ用三脚にセット

いい感じです。軽いし、支持金具がちょうどいい具合に、三脚のカメラ台に小型万力で締めつけるのに適した構造をしています。写真では横長(垂直偏波)にしていますが、これは屋内の天井の高さの関係でこうしただけで、支持金具の取りつけ方向を変えれば、縦方向に長く(水平偏波に)できます。

もう1つ、ビックリしたのは給電部。プラスチックモールドされた放射器内部がどんな構造なのかわからないのですが、そこから RG-6/U と言う 8D 相当の太いケーブルが 1m ほど延びて、Dish の背面にコネクタがある訳ですが、ここに SMA-P がついているんです。8D クラスの同軸に取りつけ可能な SMA-P コネクタの製品があるとは…。


Fig.4 給電部に使われているコネクタ

2.動作確認試験

性能評価のために実際に使ってみることにしました。比較のため、物干し台に設置してある 80cm Dish 用ポーラーマウントに、一緒に取りつけてみました。


Fig.5 比較試験のシステム構成

かなりアンパランスなシステムになりましたが、シャックからリモートで回すことができますので、測定に便利です。…で、実際の AO-40 の信号を使って比較してみた結果がこれです。


Fig.6 80cm Dish との比較結果

う〜む、すばらしい!。80cm Dish に対して全くヒケを取りません。単一偏波であることを考えると、もっとポテンシャルは高いのかも知れませんね。

3.実運用で使ってみました 2002/2/15

2002/1/10〜15 の KH2 グアム移動で、実際にこのアンテナを使って AO-40 に QRV してみました。性能評価のために実際に使ってみることにしました。軌道と姿勢の関係で、AO-40 のアンテナが地球を向くのは、相対距離がごく近いわずかな時間だけでしたので、実際に遠地点での通常運用を試した訳ではないのですが…。


Fig.7 スーツケースに納めるため先端をカット

手持ちのスーツケースに収納するため、やむなく、先端部分を上記のようにカットすることにしました。継ぎ目部分は現地に到着後、ビニルテープを使って継ぐことにしました。また、JI5MFZ 式改造による高性能コンバータを使い、プリアンプなしで運用することにしたので、アンテナ端子も SMA-P から N-P に交換し、コンバータに直結できるようにしました。


Fig.8. 到着初日のセットアップ
IC-821 20W で QRV

今回のグアム滞在中、AO-40 のチャンスは、到着翌朝の 1/11 早朝と、1/14 午前のわずか2回だけでした。特に、1回目のパスはホテルに到着してから1時間程度しか時間がなく、慌ててセットアップをする必要がありました。そこで、先端の切り欠き部分を省略した形で、ホテルの南南東向けベランダに、東南東向けに設置したのが上の写真です。435MHz のアップリンクには、FM 衛星用に持参した8エレ八木を利用しました。

受信コンバータは、JI5MFZ 式改造で NF を向上させて高性能タイプの改造ドレーク 2880 を使いました。プリアンプは使っていません。この設備で AO-40 からの信号を、非常に強力に受信することに成功、80 分間の QRV で、アメリカ1局を含む9局と交信できました。姿勢の問題がなく、平日の早朝でなければ、もっと多数の局と交信できただろうと思います。


Fig.9 2回目の


チャンスでのセットアップ

1/14 の2回目のチャンスには、現地在住の友人でレンタルシャックをやっている KH2JU Danny 宅にお邪魔し、運用デモンストレーションを兼ねて QRV しました。設備は1回目のものと変わりませんが、BBQ の先端部分はビニルテープを使って継いであります。

このスタイルで、90 分間の QRV で 75 QSO に成功しました。軌道の関係で殆どが JA だったのが残念です (- -;)。


※.このアンテナについて 2002/2/15

KH2 グアム移動の後、このアンテナを、三脚、コンバータ、430MHz の8エレ八木など一式とともに、KH2JU 宅に預かってもらいました。 Danny も衛星通信には乗り気のようでしたので、いずれレンタルシャックの衛星用設備として利用され、現地から手ぶらで QRV ができるようになるかも知れませんね。

なお、2002年5月のゴールデンウィークに小笠原へ移動運用に行く際、このアンテナをもう1セット購入して、以後これを移動運用に使うことにしました。 2002/6/28


※ 先端カット部分の組み立て方法を簡単にしました。 2002/6/28

スーツケースに収納するため先端部をカットした BBQ Dish ですが、グアム・小笠原と、現地で組み立てる際、この部分をどうするかが悩みの種でした。ビニルテープで骨を巻いて支持する方法では、組み立てに時間がかかる上に、アルミの地金(あるいはその上の塗装?)と相性が悪いのか、テープが粘着しないのです。

が、小笠原から戻ってしばらくしたある日、ハタと気づきました。手持ち八木で使ってる目玉クリップ、あれを使えばワンタッチ着脱ができるんじゃないか?。

切り落とした BBQ Dish の先端部分はこんな感じ (←) です。単純にノコを引いて切り落としただけですので、とりつけシロなどはなく、片手で固定しながら片手でビニルテープを巻くのは大変です。
そこを、単純に目玉クリップで挟むことにした訳なんですが、これが大正解。ごく簡単に固定できるようになった上、少々のショックでは外れないのです。

鉄が剥き出しのクリップですから雨に弱いのが難点なのですが、移動運用は基本的に雨天では行いませんし、仮に錆びても、新品に交換すればいいのです (^ ^;)。

このクリップ式固定方法は、2002年6月のワールドカップ記念局 8J6C の運用に参加した際に、実際に試してみました。

 

by Yoshihiro Imaishi JF6BCC/KH2GR
mailto:jf6bcc@jarl.com

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