Last Updated : 2001/12/4


Dish 曲面の計算方法

アマチュア無線メニューへ戻る

AO-40 の打ち上げ成功以降、諸般の事情からダウンリンク帯がマイクロ波に限られ、それも比較的弱いために、高性能アンテナとして Dish (パラボラアンテナ) を使いたい方も少なくないと思います。とは言え、BS/CS 放送用の受信アンテナを流用するのでなければ、Dish は一部のマイクロ波愛好家や電波天文関係のアマチュアを除くと、業務通信でしか使われないごくマイナーなシロモノで、市販品も多くはなく、高価です。目的にあった直径や形状のものもなかなかありませんし…。

となれば、自作してみようと考えるのが、アマチュア無線にどっぷり浸かってしまった人が自然にたどり着く結論だと思います。ここでは、JA1JRZ 鶴見OMの資料に基づいて、Dish の自作に必要な、曲面を計算する方法を説明します。

1. 曲面の計算


Fig.1 曲面の計算式

焦点距離が決まれば、Dish 面は一意に決定されます。上図のように、焦点距離を f とすると、Dish の中点から X 離れた点での「高さ」 Y は、図中の式で算出が可能です。焦点距離 f は、Dish の直径 D とその Dish の f/D 比から f = D x f/D で求まります。

例えば、直径 1.0m の f/D 比 0.5 の Dish を作るケースを考えてみましょう。焦点距離は 50cm となりますので、X を 5cm ずつプロットしてみると、このような表になります。

X

5

10

15

20

25

30

35

40

45

50

(cm)

Y

0.1

0.5

1.1

2.0

3.1

4.5

6.1

8.0

10.1

12.5

(cm)

この表に基づいて木材等で「治具」を作り、Dish の曲面の支持材をそれに当てて整形する、などの方法で Dish の構成部品が作れることになります。

いちいち手で計算するのは大変ですが、単純な計算ですから、エクセルなどの表計算ソフトや、簡単なソフト開発ツールを使って、計算プログラムを作ってしまうのもひとつの手です。JA1JRZ 鶴見OM作成の Dishcalc.exe や、私の作成した bcc-dishcalc.xls (エクセル97形式) がありますので参考にして下さい。

2. 扇形の計算

Dish といえば、自転車のタイヤのような、センターハブ&スポーク&リム形式のものが一般的ですが、構造が大きくなり、分解も困難です。移動運用には、強度はさほどでなくてもいいが、もっとコンパクトに収納できるものが適切です。そこで、ダンボール Dish や雨傘 Dish のように、Dish 面を扇形の反射板で作成し、それを現地で組みたてると言うスタイルが考えられます。

さて、この扇形はどうやって設計すればいいのでしょう?。

と、この話を JAMSAT-BB に書きましたところ、JA5GOJ/3田中さんから、Dish の扇形計算が可能な自作ソフトをご紹介いただきました。

dish_cal.exe (1.88MB) インストーラーつき VB6ソフト
dish_c2.lzh (14KB) 実行ファイルのみ (環境によっては動かないかも)

ソフトウェアの Readme.txt より抜粋

アルゴリズムは折れ線近似です。

Y^2=4fX Y=i 1=<i=<半径 として
(iは1mm刻み)
放物線上の区間(X(i-1),Y(i-1))-(X(i),Y(i))の長さ L を
L(i)=SQR(1^2+((2i-1)/4f)^2) とするとき
この時の弦長 W が
W(i)=2Y(i)SIN(360/(2Z)) Z=分割数 (単位degree)
W(i)=2Y(i)SIN(π/Z)  (単位radian)
であれば
中心からの距離 T を求めるには
T(i)=SQR(L(i)^2-(W(i)/2-W(i-1)/2)^2) として  
T(i)=T(i)+T(i-1) で順々に加算しています。

GAIN=10*Log(0.55(π*D/λ)^2) 0.55=開口効率
半値角=70/(D/λ)
鏡面誤差=λ/20
既存ANTの焦点距離=r^2/4FA FA=パラボラの深さ
開口角=2*ArcTan(r/(F-(r^2/4F))) r=半径 F=焦点距離
場合によっては +360° または強制的に180°!!

要するに、Dish中心点から外側に 1mm ずつ計算点を移しながら、その結果の Dish 面の大きさを近似計算して足し込んで行こう、と言う訳ですね。人間が電卓片手にやろうとすると非常に大変で、こういうのはコンピュータ様々です。ついでに、利得やビーム幅、焦点距離、フィードの開口角の計算式も組み込んであります。

いや、これは便利ですね。エクセルで作ろうかと思ってみましたが、手を抜かさせていただきます、Hi。

 

by Yoshihiro Imaishi JF6BCC/KH2GR
mailto:jf6bcc@jarl.com

アマチュア無線メニューへ戻る


★警告と周知:(1)このホームページに掲載されている記事を、ホームページ作者及び記事作成者の許可なく、転載・引用することを禁じます。(2)このホームページへリンクを貼る場合、事前の連絡と承諾は不必要ですが、リンクを張った際にはご一報下さい。ホームページ作者は、当ホームページへのリンクを拒否する権利を保留します。

★免責事項:(1)このホームページで使用されているGIF画像は、ホームページスペースの運営会社が自動的に付加するものを除き、米ユニシス社のライセンスを受けた Microsift Paint によって作成されたものです。ホームページスペースの運営会社が自動的に付加する画像データについては、このホームページ作者の責任範囲外であり、これに伴う全ての権利的諸問題について一切の責任を負わないことを周知します。(2)掲載されている内容は全て、その記事が作成された時点の記事作成者の機器・ソフト環境等に依存したものです。記事内容に街頭しない機種・ソフト環境での動作保証するものではありません。(3)本ホームページに掲載された記事を利用することによる故障・トラブルその他について、ホームページ作者と記事の作成者は一切の責任を負いません

★その他:(1)MS, Microsoft, ActiveSync,Outlook, Pocket Outlook, Windows,WindowsCEは、米Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。その他、記載されている会社名・製品名は、各社の商標および登録商標です。